あなたの家計は 100歳まで もちますか?

独立系FP 福嶋淳裕のブログ

A. 制度変更ウォッチング

iDeCo掛け金、70歳未満まで

昨日、日本経済新聞から「iDeCo掛け金、70歳未満まで 厚労省が5年延長方針」という特報が出ました。 2022年11月28日に新しい資本主義実現会議が決定した「資産所得倍増プラン」においては、「第二の柱」として「加入可能年齢の引上げなどiDeCo制度の改革」が…

現行のNISAと2024年の新NISA

「人生ここから」を考える 大人のためのヒントが見つかる場所、というキャッチコピーのウェブサイト、「朝日新聞Reライフ.net」に寄稿しました。よろしければご高覧くださいませ。 今回は「NISA」をキーワードとした記事です(編集サイドの意向により、タイ…

資産所得倍増プラン iDeCo

前回の続きです。今回はiDeCoの制度変更に関する概況をまとめてみました。 6月7日:「骨太の方針2022」抜粋(太字修飾は福嶋が付加) 第2章 新しい資本主義に向けた改革 1.新しい資本主義に向けた重点投資分野 (1)人への投資と分配 (「貯蓄から投資」…

資産所得倍増プラン NISA

6月7日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022(通称、骨太の方針2022)」を受け、業界団体による提言や所管官庁による要望が出揃ったようです。 今回はNISAの制度変更に関する概況をまとめてみました。 6月7日:「骨太の方針2022」抜粋(太字…

資産所得倍増プラン

各種報道でご存じのとおり、6月7日、「経済財政運営と改革の基本方針2022(通称、骨太の方針2022)」が閣議決定されました。 個人投資家の多くが心配していたであろう「金融所得課税」の文言は見当たらず(いったん封印しただけなのかもしれませんが)、耳触…

確定拠出年金(DC) 改正 再々考

確定拠出年金(企業型DC、個人型DC[愛称 iDeCo])の改正項目が順次施行されています。 前回書ききれなかった「60歳定年後の企業型DCからiDeCoへの年金資産移換」について、まとめてみました。 前提: 次のすべてを満たす人がいるとします。 企業型DCに加入…

確定拠出年金(DC) 改正 再確認

確定拠出年金(企業型DC、個人型DC[愛称 iDeCo])の改正項目が順次施行されています。 それらのうち、会社員の多くの方が関係しうる「加入可能年齢の拡大」と「企業型DC加入者のiDeCo加入の要件緩和」の2項目について、あらためて取り上げます。 ※印部分は…

NISAの改正動向

先般「公的年金・私的年金・NISAの改正動向」について講演した際のプレゼン資料を、3回に分けてこのブログに投稿しています。 第3回は「NISAの改正動向」です。 なお、スライドのところどころに登場する黄色の星印は、私の個人的な判断による、改正の重要度…

私的年金の改正動向

先般「公的年金・私的年金・NISAの改正動向」について講演した際のプレゼン資料を、3回に分けてこのブログに投稿しています。 第2回は「私的年金(主に確定拠出年金:DC, iDeCo)の改正動向」です。 なお、スライドのところどころに登場する黄色の星印は、私…

公的年金の改正動向

先般、「公的年金・私的年金・NISAの改正動向」について説明する機会がありました。 せっかくですので、本編部分を3回に分けて投稿します。 第1回は「公的年金(主に国民年金と厚生年金保険)の改正動向」です。 なお、個々の改正内容の施行時期は第2回に掲…

厚生年金保険料の上限引き上げ

8月14日、政府は、厚生年金保険料の算出基準である「標準報酬月額」の上限を62万円から65万円に引き上げる政令を公布しました。 どのような人に、どのような影響があるのでしょうか? 見ていきましょう。 1. 厚生年金保険料の仕組み 会社員などが毎月の給与…

年金改革法、可決成立

このブログで何度か取り上げてきた年金改革法が、5/29、参院の本会議で可決、成立しました。 新型コロナウイルス感染症をはじめ、予期せぬ諸問題が発生した今国会での審議の遅れを少々心配していましたが、年金改革法は波乱なく可決成立に至りました。 完璧…

年金改革法案、衆院を通過

このブログで何度か取り上げている年金改革法案が、5/12、衆院の本会議で可決されました。 衆院は、年金改革法案(年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案)の修正案を与野党の賛成多数で可決し、参院に送付した、と報道されています…

"70歳まで現役"法案、可決成立

3/31、高年齢者雇用安定法などの改正法案が参院で可決し、同法は成立しました。 これまでこのブログに投稿してきたように、「高齢者が希望すれば70歳まで働けるよう、企業に『努力義務』を課す」ものです。 公的年金の給付水準(所得代替率)の低下や健康で…

年金改革法案の施行時期情報

このブログで何度か取り上げている年金改革法案について、政府は3/3に閣議決定し、引き続き今国会での法案成立を目指しています。 施行の時期について、前回、「一部の規定を除いて、2022/4/1施行を予定」と投稿しました。読者の方から質問がありましたので…

NISAは今後どう変わるのか

このところ、厚生労働省所管の制度に関する投稿が多かったので、金融庁所管の制度についても投稿します。 というわけで今回のテーマは、公的年金・私的年金と並んで重要な「少額投資非課税制度(愛称:NISA)」です。 NISAは、制度の改正が2020年度税制改正…

"70歳まで現役"法案、閣議決定

2/4、政府は「高年齢者雇用安定法」などの改正法案を閣議決定しました。 内容は「従業員が希望すれば70歳まで働けるよう、企業に努力義務を課す」というものです。 以前の私の記事(下記)に比べると、企業の選択肢の例示が一つ減ったようですが、法改正に向…

国会に提出される年金改革法案

1/20、通常国会が招集されました。 今回の国会には、現役世代の老後生活設計に大きく影響する法案がいくつか提出されると聞いています。 まずは、厚生労働省が提出する予定の年金改革法案を確認しておきましょう。テーマは5つです。 目的 働き方の多様化や高…

企業型DC加入者のiDeCo加入は

「企業型 確定拠出年金(企業型DC)の加入者の多くは、個人型DC(愛称 iDeCo)に加入したくても加入できない」という現状について、これまで何度か書いてきました。 この課題の改善を図るための検討が進んでいます(2019/11/8 厚生労働省 社会保障審議会 企…

年金加入・受給年齢が変わる?

「年金制度に加入できる(保険料・掛金を支払える)年齢の上限」と「年金の受け取り開始時期を遅らせられる年齢の上限」の変更が検討されています。 今回、現時点で私が観測している情報を要約して紹介します。 このテーマは、今後、国会審議に向けて徐々に…

マッチング拠出 iDeCo 選択可?

「企業型 確定拠出年金(企業型DC)のマッチング拠出」と「個人型DC(愛称 iDeCo)」の関係見直しに関する情報を得ました。 情報によれば、厚生労働省は、「マッチング拠出を導入している企業型DCの加入者が、マッチング拠出と個人型DC(iDeCo)のどちらを利…

iDeCo加入 全会社員が可能に?

2019/7/29、次のような報道がありました。若い方ほど、朗報です! www.nikkei.com 報道記事の背景を説明します。 確定拠出年金(DC)制度[企業型DCと個人型DC]は2001年10月に始まりました(当時は「日本版401k」と呼ばれていました。もう少しで20年なんで…

70歳雇用、企業に努力義務?

最近、たまたま、 2019-04-28「年金加入期間が延長される?」 2019-04-30「定年,定年後,アーリーリタイア」 2019-05-12「公務員の定年が65歳に?」 と、続けて投稿しましたが、5/15から5/16にかけて、次のような報道がありました。 70歳雇用、企業に努力義務…

公務員の定年が65歳に?

先日、 freespirit1979.hatenablog.com という雑文を投稿しましたが、5/10、次のような報道がありました。 公務員定年 欧米は延長・廃止も~日本、65歳に引き上げへ~ 政府は、国家公務員の定年の引き上げを検討中 現在の60歳から段階的に65歳まで延長する方…

年金加入期間が延長される?

2019年4月、年金の「加入期間を延長する」方向の制度変更議論が、立て続けに報道されました。 「加入期間延長」とは、すなわち、「加入可能年齢上限の引き上げ(加入者資格喪失年齢の引き上げ)」であり、つまり、「人によっては、将来受け取れる年金の額が…

年金開始を75歳に遅らせれば、受取額が約2倍に?

先週末、「公的年金の受取開始年齢を75歳まで『繰り下げ』できるよう、厚生労働省が検討に入った」との報道がありました。 誰もが影響を受けうる公的年金に制度変更があるのなら、その方向性は知っておいて損はありません。 要点を確認しておきましょう。 な…

政府税調、非課税貯蓄枠を検討

10月下旬から11月上旬にかけて、 税優遇「貯蓄枠」を検討 ~政府税調、老後資産形成を支援~ 老後の資産形成 年明け以降議論 ~政府税調~ などの見出しの報道を見かけました。 政府税制調査会は首相の諮問機関です。 気になりますよね? え? 気にならない…