「WPP」と「FIRE」について投稿しています。
今回は「FIRE」です。
老後資金やライフスタイルをテーマとする会話で「FIREとは何か」を説明できる人は、前回の「WPP」に比べ、はるかに多いでしょう。
私が日常的に接する一般の会社員の間でも、FIREの認知度は高まっていると感じています。
FIREとは?
- FIREは「Financial Independence, Retire Early」の略であり、1990年代前半、米国発祥の考え方です。
直訳すると、「経済的自立、早期退職」。
意訳すると、「生活のために働く生き方(他人に雇われる生き方)からできるだけ早く卒業して、残りの人生は金融資産運用(投資)による不労所得で自由に生きよう!」という感じでしょうか。
Wikipediaに記事が掲載されています。
FIRE ムーブメント(英: Financial Independence, Retire Early movement)は、経済的独立と早期退職を目標とするライフスタイルを啓蒙するムーブメント。この生活モデルは、ブログ、ポッドキャスト、およびオンラインフォーラムなどで共有されている情報を通じて、2010年代から大きな注目を集め、特にミレニアル世代などに人気が高まった。
FIREを達成するための方法は、収入増や支出減を模索しながら、意図的に貯蓄率を最大化することである。 その目的は、(FIRE達成後の)生涯の支出を賄うのに十分な不労所得を得ることだ。 FIREムーブメントの支持者は、(退職後の資産の取り崩しに関して)4%ルールを提案しており、推定年間生活費の少なくとも25倍の貯蓄目標を設定している。 経済的独立を達成すると、労働所得は付属的となり、標準的な定年よりも数十年早く退職が可能になる。
以下の2つを達成するとFIREを達成できる。
- 貯蓄率を高め、生活費25年分を貯蓄する。
- 投資のインフレ調整後の利回りを4%以上にする。
私の解釈で要約すると、FIREは次のような考え方です(説明の単純化のため、「インフレ率調整」と「運用益課税(譲渡益課税)」の考慮を除外しています)。
- 自分が投資で長期にわたって実現できそうな期待リターンは、平均すると何%か?
例:仮に年率4.0%としましょうか。 - 今後数10年間に自分の世帯で予想する支出を1年に平均するといくらか?
例:とりあえず400万円/年としてみます。 - FIREするために必要な投資元本(FIRE元本)はいくらか?
=上記2.÷上記1.
例:400万円÷0.04=1億円 - 上記3.のFIRE元本(例:1億円)を作るために、支出を管理して節約し、貯蓄と投資に励もう!
- 上記3.のFIRE元本(例:1億円)が作れたら、FIREしよう!
・FIRE後は、1億円を毎年4.0%で運用し、毎年400万円取り崩して暮らす
・やりたかった仕事や趣味に挑戦するもよし、社会貢献に精を出すもよし
・終末期は、1億円を使い切るのもよし、遺すのもよし
私は、WPPに賛同する一方で、FIREにも賛同します。
FIREを目指すことは、結果としてRE(早期退職)に至らなかったとしても、資産形成の進捗を早め、人生の進路選択の幅を広げることにつながると思うからです。
ただ、FIREは、明らかに日本の現役世代全員に向くものではありません。
「FIREはどういう人に向く考え方なのか?(どういう人には向かない考え方なのか?)」を、WPPと併せてときどき考えています。
次回はWPPとFIREの「向き・不向き」について投稿します。