2024年の運用収益は約940万円(約18.5%)。残高は一時的に8000万円を突破!
私の金融資産残高の推移を3カ月ぶりに点検しました。
[3カ月前の記事を複製し、表やグラフを更新した上で、更新した文字列を赤にしています。お急ぎの方は赤いところだけお読みください。]
この記事における「金融資産」の前提:
- 現金と金融機関の口座残高です(銀行、証券会社)。
- 私名義の金融資産に限定し、パート・アルバイト収入がわずかにあった配偶者のものは含みません。
- 貯蓄型の生命保険や個人年金保険は持っていません。
1. 私の投資手法
2001年からさまざまな投資・投機を試行錯誤し、数々の大失敗を経験。リーマン・ショックをはじめ、紆余曲折を経て私がたどり着いた投資手法は、
です。私はこれを資産運用の中心・中核(コア戦略)とし、「分散・節税・低コスト投資」と呼んでいます。
成果を感じ始めたあと、理論的な裏付け・確証を得るため資産運用に関連する資格を取得したり、偶然、年金基金の運営に携わることになったりした結果、「一般個人の金融資産運用と年金基金の年金資産運用は、税制や金融商品の違いを除けば本質的には同じである」という結論に達しました。
プロ向け(機関投資家向け)資産運用ビジネスの業界では、「年金基金による年金資産運用が資産運用の標準的な方法」とされています。であるならば、一般個人も年金基金の運用基本方針を理解した上で資産運用する方が良いと思いませんか?
「分散・節税・低コスト投資」は、
- 世界各国の年金基金の多くが何らかの形で採用している現代(近代)ポートフォリオ理論と日本国内の個人向け税制優遇措置(DC、NISA)の要点を理解し、
- アセットアロケーション(資産の配分)とアセットロケーション(資産の置き場所)が「そこそこ」適切であれば合理的に資産形成できるはずだ
という考えに基づき、
- パッシブ(インデックス)型の投資信託を買い増していく
という、単純かつ手間のかからない投資手法です(実際には買い増しだけでなく、節税と乗り換えの目的で売却することもあります)。
私の運用目的は「老後資金形成」です。「長生きしたい」とか「(金銭的な意味で)贅沢したい」などの気持ちはないのですが、「将来、自分または配偶者が想定以上に長生きしてしまってもお金に困ることがないよう、無理のない範囲で準備しておきたい」、ただそれだけです。
2. 資産配分比率(2024年12月末)
受け渡しが年内ぎりぎりのタイミングで、国内REITをすべて売却しました。ポートフォリオの標準偏差は約16%から約17%へと、1ポイント程度高くなったようです(過去20年ベース)。
3. 年間運用損益(2024/1/1~12/31)
(1) コア戦略
前述の「1. 私の投資手法(分散・節税・低コスト投資)」です。
リスク資産(投資信託)は、SBI証券の特定口座とNISA口座に置いています。もともとは、直販投信を含め、複数の金融機関で投資信託を運用していましたが、管理の手間を減らしたかったことと、良質な投資信託をひととおり取り扱っていることから、2011年までにSBI証券1社に集約しました。
以下、特定口座とNISA口座における本年分の運用損益を「トータルリターン」で確認してみます(iDeCoは含まれません)。
- トータルリターン
= 評価金額 + 累計受取分配金額 + 累計売付金額
- 累計買付金額
SBI証券における年間トータルリターン
- 2024年1~3月、SBI証券における投資信託の運用収益率はプラス11.65%でした。なんといっても、(私が27歳だった)1989年の大納会でつけた日経平均の史上最高値3万8915円が2024年2月22日、実に34年ぶりに更新され(生きているうちにこんな日が来るとは!)、3月4日には4万円台に乗せたこと、加えて米国の株価指数も軒並み史上最高値を更新していることが最大要因です。もちろん円安の影響も大です。
春季労使交渉での2年連続大幅賃上げ、日銀のマイナス金利解除、長短金利操作(YCC)解除、リスク資産買い入れ解除などなど、「日本経済は正常化していくのかも」という期待感が芽生え始めています。金融経済分野の次は、人口減少問題と安全保障の分野でも歴史的な転換を望んでいます。
なお、上の表で今期の「累計売却金額」は、2020年枠の一般NISA資産を毎月売却している分です(関連記事:NISA移換計画「一般」>「新」)。3カ月で約50万円売り、この元手に少々加えて75万円買ったことになります。
- 2024年1~6月、SBI証券における投資信託の運用収益率はプラス15.62%でした。2020年枠の一般NISA資産の半分を102万円で売り、NISAで150万円買い付けました。
- 2024年1~9月、SBI証券における投資信託の運用収益率はプラス12.40%と、3カ月前から約3ポイント低下しました。この9カ月で、2020年枠の一般NISA資産の75%(口数ベース)を157万円で売り、定時定額購入で225万円買い、さらに7月末から8月初めにかけての急落時はスポットで40万円、合計265万円買い付けました。年内残りの買い付け予算は定時定額75万円、スポット30万円です。
2024年8月5日は歴史に残る日となりましたね。
参考記事:急落・暴落で思い出したい言葉
- 10~12月、スポット購入したくなる機会は訪れず、2024年、SBI証券における投資信託の運用収益率はプラス18.50%と、まあまあの成績で終了しました。
(2) サテライト戦略
コア戦略以外の取引や保有分をサテライト戦略と称しています。
内容 |
実現損益 (税引前) |
現在の運用状況 |
ソーシャルレンディング 特別収入(出資金一部返還) |
+89,340円
+4,940円
|
なし (減損処理済み) |
- ソーシャルレンディングの事故案件は減損処理済みですが、5月、OwnersBookから元本の大部分が戻ってきましたので、特別収入として計上しました。12月、出資金の残りが全額返還されました。私が経験した事故案件では初めての快挙です。OwnersBookさん、グッジョブ!
- 2024年1~12月、株式の短期売買などは行いませんでした。
4. 金融資産残高の推移(1999/4/30~2024/12/31)
レバレッジをかけた資産や外貨建て資産を含めたこれまでの運用成績を、まとめて(1枚で)お見せする良い方法を思いつきません。そこで、収入や支出、負債の返済、リスク資産の値動き等々、私のすべての経済的活動の結果である「金融資産残高の推移の棒グラフ(月次)」を掲載します。
1本の棒の高さは、その月の
- 収入
- 支出(税・社会保険料や借入金返済を含む)
- 運用損益(実現損益+月末時価による評価損益)
の結果としての、月末時点の金融資産残高を表しています(負債を差し引く前の残高[いわゆるグロス、総額]であり、純金融資産残高[いわゆるネット、純額]ではありません)。
- 上のグラフ、中央やや左の「レ」の形の凹みは、株式の信用取引など無茶していた頃のリーマン・ショック(2008年秋)の影響です。
- リーマン・ショックより左側にもガクンと低くなっている棒が数本ありますが、これらは住宅ローンの繰上返済による残高減少です。
- 右端の近くで(2022年12月)棒が急伸した最大要因は、企業型DCから一時金を受け取り(約850万円)、収入・資産に計上したことによります。
- さらに右端近くで(2023年4月)過去最大の減少となった最大要因は、亡父から相続した負債(約1900万円)を全額繰上返済したことによります。
以上、参考になるかどうかわかりませんが、会社員(+専業主婦)世帯の実例として投稿しました。