2019年度の「企業型DC加入者の運用状況」を入手しましたので、要点をご紹介します。
2020年3月末時点、企業型DC加入者の運用状況(R&I調べ)
- 12カ月利回り:マイナス3.53%
・4年ぶりのマイナスに
・前年同期のプラス0.40%から3.93ポイント低下 - 通算利回り(制度加入からの累積運用実績を年率換算):マイナス0.94%
・7年半ぶりのマイナス(元本割れ)に!
・元本割れ加入者の割合が急激に高まる(34%)!
今年3月は新型コロナウイルス感染拡大に伴う内外の株式・REIT市場の急落がありましたので、1年程度のスパンでのマイナスは仕方ないところです。
とはいえ、通算利回りが7年半ぶりに元本割れとなったことは、アベノミクス以降のプラスが帳消しになったともいえ、瞬間風速的にはかなり深刻な事態と受け止めます。
リーマン・ショックの直後に60歳に到達、定年退職を迎えた先輩諸兄の、退職金(DC)に関する会話で苦虫を噛みつぶしたような表情を今でも覚えています(いま50代後半の方は、私を含め、他人ごとではありませんが[苦笑])。
DCは出口戦略が大切ですね。
ところで、このような統計は、ほとんどが3月基準です。
個人税制の「暦年(12月基準)」と、国や多くの法人の「会計年度(3月基準)」の3カ月の期ズレは、何とかして欲しい、といつも思います。