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独立系FP 福嶋淳裕のブログ

NISA移換計画「一般」>「新」

一般NISAの資産を今後4年かけて新NISAに移換する方法を考えてみました。

2019年に一般NISAで買い付けた投資信託は新NISAにロールオーバーできないため、私の場合、2023年11月から12月の4回に分けて売却しました(2023年は個人的に大きな予定がいくつもあり、キャッシュフローの変化を見定めたかったことから、一般NISA 2019年枠の処分は年も押し迫った時期に行いました)。

・関連記事:2019年枠の一般NISA資産売却

一方で、一般NISA資産の処分はまだ4年続きます。そこで、一般NISAの資産を新NISAへ「計画的に移換」する方法を考えてみました。

ネーミングとしては、一般NISAで売却する銘柄と同じものを新NISAで買い直すとは限らないため「手動ロールオーバー」とは言いづらく、同じ銘柄を買い直すこともあり得るため「手動スイッチング」とも言い切れません。
というわけでここでは「移換(移し換え)」としています。

 

前提:

  • 2024年1月から12月にかけて、2020年枠の一般NISA資産を「定時・定率」で分割売却します(来年以降は西暦を適宜読み替えてください)。
  • 私は一般NISA資産で「定期売却サービス」を利用できません(利用できる人は利用しましょう)。
  • 私が一般NISAで売却する投資信託には分配がありません。
  • 新NISAで同じ投資信託を買い直すか、別のものに乗り換えるかは別のテーマであるため本記事では割愛します。
  • 買い続けたい、持ち続けたい投資信託は、私のNISA口座がある証券会社の場合、「つみたて投資枠」でも「成長投資枠」でも購入できます。
  • 「2020年枠の一般NISA資産の評価額」を2024年の移換の原資とみなし、その額を「つみたて投資枠」で買い付けます。
    評価額が120万円を超える場合や、移換に加えてニューマネーで積み立てできる場合は、つみたて投資枠(年間上限120万円)を超える分、「成長投資枠」を併用して買い付けます。
    月単位で言えば、「つみたて投資枠」を上限(毎月10万円)まで利用し、毎月の積立額が10万円超~30万円以下の分は「成長投資枠」で積立買付します。いずれも金額指定で買い付けます(つみたて投資枠10万円+成長投資枠20万円=新NISA 30万円)。
    毎月の積立額が30万円超の分は、新NISAに収まりきらないため「課税口座(特定口座など)」で積み立てることになります。

1. 一般NISA資産の売却【毎月手動売却】

(1) 2020年枠の一般NISAの資産状況を2023年末時点で記録します。
 ① 銘柄
 ② 保有口数
 ③ 評価額
 ④(銘柄が複数ある場合)評価額の合計

(2) 2024年の1月から12月まで、毎月売却していく口数を計算します。
 ・毎月の売却口数=(銘柄ごとの)2023年末時点の保有口数÷12

(3) 毎月おおむね同じ日に(銘柄ごとに)(2)の口数を売却指図します。

2. 新NISA「つみたて投資枠」での買付【設定後は自動買付】

1. (1) の③または④を12で割った額を参考にして、毎月同じ日での積立買付を設定します。

3. 新NISA「成長投資枠」での買付【設定後は自動買付】

つみたて投資枠の上限を超える場合に設定します。

4. 課税口座(特定口座など)での買付【設定後は自動買付】

新NISA(つみたて投資枠+成長投資枠)の上限を超える場合に設定します。

 


 

投資信託の売却方法としては、一時にまとめて売るのではなく、「定時定額買付(ドルコスト平均法による積立投資)の逆」の考え方で、時期(時間)を分散して同じ口数を粛々と売っていくのが最善、と私は考えています。

・「買い」は複数回に分けて「金額指定」で!
・「売り」も複数回に分けて、ただし「口数指定」で!