あなたの家計は 100歳まで もちますか?

独立系FP 福嶋淳裕のブログ

厚労省「財政検証」8/27公表へ

5年に一度、公的年金の将来の給付水準を示す「財政検証」の結果が、いよいよ8/27に公表されるようです。

 

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www.nikkei.com

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前回(2014年6月公表)の内容を、思いっ切り要約して振り返っておきましょう。

  • 日本経済(物価、賃金、その他)の動向によって、公的年金の給付水準は変動していく。
    30〜40年後の給付水準を、女性や高齢者の労働市場への参加の進展程度で分け、もっとも楽観的なケース(実質経済成長率 1.4%)から、もっとも悲観的なケース(同 -0.4%)まで、8つのシナリオを想定してシミュレーションした。

  • まず、2014年度の公的年金の受取額の「価値」を「21.8」とする(40年間、夫が会社員または公務員であり、妻が専業主婦であった夫婦世帯は、2014年度現在、月額21.8万円受け取っている、という意味)。

  • 試算した結果、将来の公的年金の現在価値(将来の公的年金の予想受取額[額面]を、物価上昇分を割り引いて現在の「価値」に変換したもの)は次のとおり(「21.8」と比較するのがポイント)。
ケース 実質経済成長率 公的年金の価値
A~F

1.4~0.1%

(成長率がプラスである
6つのシナリオ)

2050年度 34.4~23.4

【価値は増える】

G -0.2%

2058年度 21.6

【価値は微減】

H -0.4%

2055年度 17.8

【価値は減る】

 

さて、今回はどのような内容になるでしょうか。

 

ふるさと納税返礼品 大阪府泉佐野市 どか盛牛タン1.8㎏

ふるさと納税の返礼品レポートです。

 

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返礼品の説明文(申し込み当時)

通常牛タンどか盛1.2kgに、さらに衝撃の増量! 数量限定で600g×1パックをおまけでプレゼント。合計1.8kg!(ぜんぶで600gx3パック)この期間限定のお礼品です。

セット内容:合計1.8㎏(600gx3p)
提供企業:はや泉州の郷

 

申し込みから配達まで:

自治体名 大阪府 泉佐野
申込経路 さのちょく
返礼品名 どか盛牛タン1.8㎏
寄付金額 15,000円
申込日 2019/3/3
配達日の指定可否 月を選択する形式
配達日 8月指定 → 2019/8/17
宅配業者 ヤマト運輸
クロネコメンバーズなので便利)

 

実質的なキャッシュフロー

①この返礼品を得るための寄付金額=15,000円
②この返礼品を含めた、
 今年分のふるさと納税寄付金総額=90,000円
③(②に対する)税制上の自己負担額=2,000円
④(②に対する)泉佐野市 100億円還元 閉店キャンペーン
 Amazonギフト券=18,000円(5/26、受け取り済み)

           ↓

この返礼品を得るために生じた実質的なキャッシュ フロー
 = (④-③)×(①÷②) = キャッシュ イン 2,667円

 


 

  • 「どか盛牛タン1.8㎏」と「Amazonギフト券 2,667円」を無料で入手できました(寄付金は、税金の前払いなので無視できます)。
  • 牛タンは300gごとにラップし直して冷凍庫に入れ、おいしくいただいています。
  • 泉佐野市さん、ありがとうございました!

 

新電力切り替え後の料金比較⑩

新電力への切り替え(2018/10/5)後、10ヶ月目(8月分)の電気料金が確定しましたので、前年と比較してみます。

参考記事:2018/9/24「新電力への切り替え

 

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1. 単月の比較

検針月
事業者
日数 使用量
kWh
電気料金
(税込)
8月分 2018年
東〇電力
32日 1,137 36,025円
同上 2019年
Looo〇でんき
31日

713

424減
37.3%減

20,377円

15,648円減
43.4%減


使用量が前年同月に比べ、激減しました。
長い梅雨寒による、エアコン使用量の減少が原因でしょう。もしかしたら、メインのエアコンを、5月の連休に徹底的に掃除した効果もあるのかもしれません(梅雨明け後、一転して猛暑となりましたが、設定温度を例年より高めにしても十分に涼しい気がします)。
今回は「使用量37.3%減」に対し、「電気料金43.4%減」となりました。

2. 累計(10ヶ月)の比較

検針月
事業者
日数 使用量
kWh
電気料金
(税込)
11~8月分 2017・18年
東〇電力
305日 7,353 229,639円
同上 2018・19年
Looo〇でんき
302日

6,647

706減
9.6%減

193,811円

35,828円減
15.6%減


続いて、切り替え後の累計で比較してみます。

「使用量が減った」という電気料金減額要因が含まれてはいるものの、結果として前年同期比で「電気料金15.6%減」となりました。

引き続きチェックしていきたいと思います。あと2回で満1年です。

 

Trust Lending その後の状況⑤

エーアイトラスト株式会社(ソーシャルレンディングサービス「トラストレンディング(Trust Lending)」の運営会社)の諸問題に関するアップデート情報です。

 

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このお題は、できれば明るいネタを願っていたのですが(苦笑)、いよいよ該社のファンドはすべて何らかの問題を抱えることとなり、私への影響はさらに増えました。
残念です。

 

該社のファンド一覧

赤い字 = この1ヶ月で状況が変化したもの

  種類
(シリーズ)
行政処分 運用概況 私の出資額
1 債権買取  

元本返済・利払いに遅延発生
8月度の分配なし

なし
2 船舶艤装品   元本返済・利払いに遅延発生
8月度の分配なし
なし
3 高速道路工事

×
虚偽表示

訴訟提起により支払停止中 なし
4 除染事業

×
虚偽表示

訴訟提起により支払停止中 なし
5 公共事業コンサル

×
虚偽表示

訴訟提起により支払停止中 なし
6 IoT実証実験

×
虚偽表示

利払い延滞が継続中
8月度の分配なし
なし
7 大型船舶建造   7月分の利払いに遅延発生
8月度の分配なし
10万円
8 燃料卸売


誤解表示

利払い延滞が継続中
8月度の分配なし
10万円
9 大型重機   7月分の利払いに遅延発生
8月度の分配なし
10万円


「投資は自己責任」とはいえ、行政処分を受けなかったファンドもことごとく問題を抱えるというのは、ひどすぎるのではないでしょうか。


昨日(2019/8/13)の発表内容

船舶関連の各ファンドに関する状況報告

「大型船舶建造ファンド」「船舶艤装品ファンド」「大型重機ファンド」につきまして、貸付先からの7月分の利息支払いに遅延が発生致しました。

1.状況と経緯
 2019年7月31日付のご報告のとおり「大型船舶建造ファンド」及び「船舶艤装品ファンド」の貸付先は、新たな出資(リファイナンス)により得られた資金での一括返済を計画しておりますが、一括返済の対象には関連会社への貸付である「大型重機ファンド」も含まれる予定であることが判明いたしましたのでお知らせ致します。
 また、「船舶艤装品ファンド」の元本返済に数か月の猶予が必票な状況であることの申入れがありましたが、各ファンドの利払いについては遅滞なく対応することを予め文書にて合意しておりました。しかしながら、この度、7月分の利払いが滞る事態となっております。
 前回の状況報告にてご説明致しました通り、リファイナンスによる資金調達には、本件船舶を韓国から日本に移送して日本での諸手続きを完了することが必須条件となるため、貸付先では、代表者が韓国に赴いて日本に向けた出航に関する諸手続きと最終決済を最優先で対応する状況が続いております。

2.今後の対応について
 7月分の利息を受領していないため、「大型船舶建造ファンド」「船舶艤装品ファンド」「大型重機ファンド」につきましては本日の利益分配は御座いません。
 当社としては、韓国における手続きと残債務の処理が、現時点における最優先事項であることは理解しているものの、それを理由にファンド資金の利払い延滞が継続することを許容することはできないため、延滞が解消しない限りは本件船舶に対して設定済みの船舶根抵当権の解除は行わない方針であり、貸付先の対応状況によっては、韓国で本件船舶を売却(担保処分)することによるファンド資金回収への移行も辞さない考えであることを貸付先に通知致しました。
 これを受けて、貸付先からは、ファイナンスによる元本償還までの間も利払いを停止するつもりはなく、リファイナンス先から融資証明が示されしだい、つなぎ融資を受ける調整も完了していることから延滞の解消は可能である旨の説明を受けております。

 なお貸付先からの報告によれば、先週中、現地にて第三者機関による本件船舶の査定が行われており、8月19日の週には査定結果に基づいた融資証明が示される見通しとなっております。

 

解約・換金できない出資者としては、Trust Lendingに委ねるしかありません。

 


 

www.fsa.go.jp

 

DCの出口戦略を考えてみる③

確定拠出年金(DC)の出口戦略についての相談が増えてきました。

企業型DCで、従業員の入社時に遡って過去勤務期間分の退職金をDCに移行したケースでは、50代でDCの残高が1,000万円を上回っている方もいらっしゃいます。

額が額ですし、企業型DCは確定給付企業年金(DB)などと違って会社(や企業年金基金)が何もしてくれない完全自己責任の制度ですので、自分に合った、納得できる出口戦略を実行したいですよね。 

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第1回:

freespirit1979.hatenablog.com

第2回:

freespirit1979.hatenablog.com

 

今回は、「いつ(からいつまで)受け取るのか?」についてまとめてみます。
 

 

1. 受け取り方

(3) いつ(からいつまで)受け取るのかを考える

「リスク資産の取り扱い」はこのあとのテーマであるため、残高のすべてを安全資産(定期預金などの元本確保型商品)で運用していることを前提とします。

① 終身年金で受け取れる場合

終身年金は、受け取り開始後、亡くなるまでの長期にわたって、税・社会保険料、医療費・介護費に影響することが考えられます。

しかしながら、将来の制度変更や、自分(と配偶者)がどのような治療や介護が必要になるかを見通すことはできません。

ならば割り切って、これらは無視し、DC加入者資格の喪失後(ほとんどの人の場合、60歳到達後)、ただちに終身年金の受け取りを開始しましょう。

② 確定年金で受け取る場合

受け取り期間は、「5・10・15・20年から選択する」など、規約によってさまざまです。

請求できる時期は、ほとんどの人の場合、60~69歳の10年間の任意のタイミングです(70歳になってしまうと、一時金でしか受け取れなくなりますのでご注意を!)。

したがって、「受け取り期間」と「請求時期」の組み合わせによって多くのパターンがありますので、ライフプランに合わせて選ぶことになります(税・社会保険料、医療費・介護費への影響を無視することは、①と同じです)。

以下は考え方の例です。両極端を挙げてみました。

  • 60歳の定年でリタイアしたいので、公的年金の受け取りが始まる65歳までの5年間の生活費に充てたい。 → 「60~64歳の5年間」を選択

  • 70歳近くまでは働くつもりなので、受け取り開始はできるだけ遅くし、かつ、長い期間受け取りたい。 → 「69~88歳の20年間」を選択

 

③ 一時金で受け取る場合

こちらもほとんどの人の場合、 60~69歳の10年間の任意のタイミングで請求します。

ただ、第1回 に書いたように、各種手数料が本人負担の場合、安全資産の利息より各種手数料のほうが大きいでしょうし(受け取り終わるまで各種手数料が積み上がります)、また、第2回 に書いたように、一時金は、勤続年数が長い人ほどできるだけかからないよう、非常に大きな非課税枠(退職所得控除額)が設けられています。

これらを考えると、60歳到達時、ただちに受け取るほうがよいのではないでしょうか。

なお、今回の記事の前提を、「残高のすべてを安全資産で運用していること」としましたが、60歳到達時にまだリスク資産で運用していて、運用成績が思わしくなく、かつ、その後の回復を待ちたい(待てる)場合は、請求を70歳まで延期することも可能です。

 


 

今回の(やや乱暴な)まとめ

  • 終身年金で受け取れる場合、
    請求可能になり次第、請求する。

  • 確定年金で受け取る場合、
    ライフプランに合わせて、「受け取り期間(5・10・15・20年など)」と「請求時期(60~69歳の任意のタイミング)」を選ぶ。

  • 一時金で受け取る場合、
    請求可能になり次第、請求する。

 

次回は、「リスク資産の取り扱い」についてまとめてみます。