私は、2018年8月にソーシャルレンディング投資を始めました。
貸し倒れ、焦げ付きの損害を一定程度に抑えるため、運用中の出資金残高の上限は200万円と決め、出資したファンド(案件)が償還される都度、それを元手に新規ファンド(案件)に出資するスタイルで、常時200万円以下の規模で運用してきました。
参考記事:
2018-11-02「国内債券投資「代替」としてのソーシャルレンディング」
2018-11-07「ソーシャルレンディング投資に伴うリスク」
本日現在の概況は次のとおりです。
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出資金の累計:4,930,000円[ファンド(案件)数:48件]
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現在運用中の出資金(償還前の元本残高):1,427,353円[ファンド(案件)数:13件]
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これまでに受け取った分配金の合計:265,503円(税引前)
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現在運用中の1,427,353円(13件)のうち、
焦げ付いた出資金(分配再開・償還の見通しが立たない元本残高):
Trust Lending(AI株式会社)297,363円(3件)
焦げ付く可能性が出てきた出資金(最近、分配停止した元本残高):
SBIソーシャルレンディング株式会社 199,990円(2件)
ソーシャルレンディング投資を始めてからそろそろ3年経ちますが、今後は、償還されても新規ファンド(案件)への出資を申し込まないことにしました。
- 同居していた父が昨年(2020年)12月に亡くなり、遺産分割協議の結果、約2,350万円の債務を私が単独で承継した。
返済額は毎月20万円強。完済年月は2030年12月(残り10年のタイミングで相続)。
他方、私は遅くとも約2年後(2023年3月)に退職し、その後の収入は激減する。
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今時点の方針としては、相続した借入金を私の退職前に繰り上げ完済すべく、これまで運用してきた金融商品の一部を段階的にキャッシュ化し、来年(2022年)11・12月頃に繰り上げ完済する目標を設定。
ソーシャルレンディングで償還される出資金は返済原資の一部に充てる。
というわけで、ソーシャルレンディング投資から順次撤退します。
事故が生じていないファンド(案件)の最後の償還は、退職直後の2023年4月になる予定です。
直接的な撤退理由は借入金返済原資の確保ですが、それ以外の理由は次のとおりです。
- 行政処分を受けたことがあるソーシャルレンディング会社(グループ会社を含む)と、そのような会社に募集などの業務を委託するスキームのソーシャルレンディング会社を除外して5社を選択したが、それでも焦げ付きを回避できなかった(私がソーシャルレンディングを始めたわずか4カ月後、早くも発生)。
- 業界大手でも事故が発生した(2021年2月)。
- 結局のところ、借り手の事業の実在性や正確性、借り手の信用度などをソーシャルレンディング会社自身が精査できていないケースがあり、一般個人がこれらを見極めることは困難。
- 毎年の確定申告の手間(入力項目)を、できれば減らしたい。
SBIソーシャルレンディング株式会社の事案(約20万円)は、さすがに大手金融グループだけあり、この8月には全額が償還される方向で(今のところ)進んでいるようです(先月、電話もかかってきました)。
一方、Trust Lending(AI株式会社)の事案(約30万円)は長引いています。
かつて企業年金業界(厚生年金基金、企業年金基金)に激震が走ったAIJ事件(AIJ投資顧問株式会社による年金資産消失事件)で被害を受けた年金基金の会計処理を、仮にこの事案に応用するとしたら、
- 約30万円を運用損失として計上(資産から除却)する
- その後、もし償還されたら、特別収入として計上する
ということになるのでしょう。
まぁ、一個人の家計簿上の話にすぎませんが(苦笑)。